DeNA戦2勝1敗
東京ドームでジャイアンツに連敗し、甲子園に戻っても藤浪投手で負け
非常に嫌な流れであった今週のタイガースの戦いだったが昨日は伊藤将司投手の完投勝利と猛打爆発で大勝。
そして今日もガンケル投手で勝っておきたかった試合で見事に終盤逆転し最後はスアレス投手で締めて2連勝となった。
好調だったマルテ選手が途中交代、そして開幕4連勝中のガンケル投手が佐藤輝明選手の先制2ランのリードを保てずに試合はもつれたが7回裏の阪神の攻撃は見事だった。
マウンドの砂田投手はこの回先頭の近本選手に甘く入ったスライダーを痛烈にライト前へ弾き返される。
そして今年の阪神打線の好調さの秘密はここからにある。
2番糸原選手に送りバントをさせないのだ。
糸原選手の打席の時にバッテリーミスがあり、近本選手は二塁へ進塁。
結局、糸原選手を四球で歩かしたDeNAバッテリーは無死1.2塁のピンチを残したまま
マウンドを平田に譲る。
マルテ選手の代わりに途中出場の陽川選手がここでキッチリと3塁線へ絶妙の送りバントを決めて阪神は4番の大山悠輔を迎える。
お膳立ては整った。
フックスライディング
大山選手、初球を見逃し狙い球を絞ている感があったが、今年はいまいち打球にスピンがかからない。
そのため、飛距離が思うように出ずフェンス手前で失速する外野フライが目立つ。
しかしこの場面はその外野フライが欲しかったのだが、打球はセンターの前に浅い飛球となった。
タッチアップには距離は微妙に思えたが、そこは三塁ランナー近本選手。
猛然とスタートを切り、フックスライディングでホームへの返球をかいくぐるように同点のホームを得た。
さすがは走塁の専門家である。
フックスライディングはプロ野球でも非常に魅力的なプレーのうちのひとつである。
アウトかセーフか微妙なタイミングの時は左足を折り畳み、ベース版の端をかすめるように左足をフックしながらベースに足をかけ、右足は伸ばしたまま右手を地面につけるのが重要だ。
高度な走塁技術が必要なだけに、プロでもあまり見れないプレーだが、今日の近本選手の走塁はしびれるものがあった。
さらにセンターからホームへの返球の間に糸原選手が3塁を陥れ、サンズ選手の2ランを呼び込んでいる。
今年の阪神は走塁に対する意識が非常に高い。
ただ単に打っているだけではなく、常に次の塁を伺う姿勢に、きっちりと一発で決める送りバント。
エンドランなどの作戦は少なめだが、非常に隙のない野球をしている印象だ。
佐藤輝明選手の右中間へのホームランも魅力だが、超ファインプレーである近本選手や糸原選手の走塁がある限り、阪神の好調さは、しばらく続きそうだ。